「私の父は来年役職定年なんです。
会社ではたたき上げの管理職で、厳しいらしいんです。
けど、役職を取られたらとても年下の部下の下で働くなんて考えられないんです。
趣味も外の人脈もない父が定年後しょんぼりとしてしまわないか心配です。
こういう普通のおじさんにぴったりのイベントってないですかね?」
と昨日の帰り道にそんな相談をされました。
まさに私はこういう方々のマインドチェンジをしたいと思っています。
それに向けて「レッツ55倶楽部」なるものを結成しOBPアカデミアでイベントをやっておりますが、なかなか普通のおじさんには敷居が高くて一歩踏み出せる場というわけにはいかない。
定年後に向けてパラレルキャリアを実践しよう!
そのためにみんなでワークショップで対話しましょう!
そんな内容だと普通のおじさんにはなかなかハードルが高い。
まず、素直に対話が出来ない。
自分が正しいという感覚があるから、つい議論になってしまう。
また、新しい交友関係なんて築くのが面倒だ。
人付き合いなんて疲れるだけだ。
私も仕事をして疲弊していた40代はそんな感覚でした。
しかし、皆さん漠然とした不安がある。
50代は一番悩むお歳頃らしいです。
不安という言葉のなんと安定感のないこと(笑)
まず、前提として不安がない人生なんてありえないということです。
人間の防御本能として、不安発生装置はどんな人にも備わっているはずです。
逆に不安のない人生なんて危なっかしくて仕方がないと思うのです。
私は、不安と向き合わずに、不確実なものに向き合うべきだと思います。
私が不安な気持ちになったときは、特にこの不確実な状況と向き合うことをしています。
確実なものなんてこの世に一つもないと思うべきです。
いま、うまくいっていないことは明日うまくいき出すかもしれないのです。
それは誰にもわからない。
だったら先の心配などせずに、いまを楽しく楽観的に生きることが大切だと思うのです。
この「不確実なもの」とどう対処していくのか。
これはキャリア理論である、クルンボルツ先生の「計画的偶発性理論」に尽きると思います。
人間のキャリアは偶然の出来事から決まる。
異動、転勤、転職、人との出会い、事故、病気、何からチャンスが生まれ、自分の人生に大きな影響を与えることになるかなんて事前にはまったくわからない。
つまり、偶然の機会をどうとらえるかがポイントになってきます。
そのために必要なのは下記の5要素
① 好奇心
② 楽観性
③ 柔軟性
④ 持続性
⑤ リスクテーキング
この偶然の機会は、役職定年かもしれないし、その前に異動になるかもしれないし、しかし転機はひとつの大きな機会であることには間違いありません。
これらの考え方を普通のおじさんに広めていくにはどうしたらいいんでしょうかね~
代表 中野敦志